厚みのある情報でM&A後の姿をイメージ スケールメリットで共に企業価値が向上
質の高い教育体制を特徴とし、グループネットワークによる安心の警備を展開しているサンエス警備保障株式会社が、大阪府の警備会社・臨海パトロール株式会社とのM&Aを成立させた。M&Aを検討した背景、日本経営総合研究所にM&Aサービスを依頼した理由、M&A後の変化、そして今後の展望について、代表取締役 大野 淳史氏に話を聞いた。


M&Aを検討した背景
- 大阪エリアをさらに強化したいと考えるようになった。
- 日本経営総合研究所から大阪府の譲渡希望会社の提案をしていただいた。
企業紹介・経営者の思い
20代前半、一人で事業をスタート。グループネットワークで安心のサービスを展開

当社は、施設警備や交通誘導警備、イベント警備、道路規制、空港保安警備などさまざまな警備サービスを提供する警備会社です。
私は警備会社の一現場社員から事業をスタートしました。元々は千葉県の警備会社に勤務していました。知人を通じて「警備会社を新しく立ち上げるから手伝ってほしい」と声がかかったのがきっかけです。立ち上げの段階から経験したことで、自分でも独立できるのではないかと思うようになり、3年間の勤務を経て独立しました。
1996年6月、千葉県の幕張に資本金300万円で有限会社サンエス警備保障を設立しました。トラック1台からスタートし、設立当初は私も現場を担当していました。最初は社員も少なかったので、現場の交代もなかなかできず3日間寝ないで立ち続けるくらい頑張ったこともあります。特に最初の3年間は苦労しました。
現在(2025年8月現在)は全国に55の拠点数があり、7,000人を越える従業員数とグループ会社20社による「グループネットワークによる安心の警備」と「きめ細やかなサービス」を展開しています。グループ会社にはビルメンテナンス業もあります。当社の特徴の一つに、質の高い教育体制があり、警備業務において必要不可欠な「国家資格保有者」も数多く在籍しています。
M&Aを検討した背景
大阪エリアをさらに強化し、シナジー効果を期待
当社は大阪市内に支社があり、施設警備を提供しています。しかし、支社だけでは新規案件を抱えきれないことがありました。ご依頼いただいた案件をできるだけ受けられるよう、関西エリアをさらに強化したいと考えるようになりました。
そんな折、日本経営総合研究所の担当者から臨海パトロールの譲渡のお話をいただき、ニーズがあればいかがですかとお声をかけていただきました。臨海パトロールは大阪府高石市にあるため、大阪府内でのエリア拡大によってシナジー効果が期待できると思い、前向きに検討してみることにしました。
日本経営総合研究所なら任せられると思った理由
3回以上のトップ面談でM&A後の認識をすり合わせ。厚みのある情報で精緻なディール運営を実施
担当者には6年くらい前からM&Aでお世話になっており、ずっとお付き合いがあります。そのため、すでに信頼関係が構築されています。
大手の仲介会社だと人の入れ替わりも激しく、担当者が途中で変わってしまうようなこともありました。また、ディール終盤で先方が急に値段を上げたり譲渡をやめたりするような仲介会社もありました。しかし、日本経営総合研究所ではディールを精緻に細やかに進行してくださいますので、安心して契約を進めることができます。
また、トップ面談が1回の仲介会社が多い中、日本経営総合研究所では、トップ面談を3回以上しています。譲渡企業の経営の課題やどういった管理体制でやっているか、どういうバックアップが欲しいのかなどのすり合わせをしっかりしてくださっています。そのため、情報が幅広く厚みもあります。さらに、正直な情報を伝えてくださいますし、柔軟に対応していただけますので、安心感があります。信頼して相談できるので、日本経営総合研究所にお願いしました。
日本経営総合研究所の担当者の印象的な対応
譲渡企業に寄り添い、信頼関係を構築。M&A後の具体的なイメージが浮かぶ
譲渡企業に寄り添っているなと感じます。譲渡企業の社長との信頼関係を構築できていることも伝わってきました。譲渡企業の社長の人柄、なぜM&Aをしたいのか、M&A後にどうなりたいのか深いところまで聞き取ってくださり、M&A後の具体的なイメージを描くことができるような情報をいただけました。臨海パトロールはイメージしていた通りの会社でした。
また、私の人柄も把握したうえで譲渡企業に当社のことを伝えていただいているので、納得して当社を選んでくださいました。厳しい目でオーナーの「人」を見てくださっています。担当者はフットワークが軽く連絡がマメで、食事の席にお誘いいただくこともあります。人間味があり、つながりを大切にしていることに安心感を感じます。
相手企業の課題をしっかり把握して伝えてくださることで、その課題を当社が埋めることができれば、相手企業も良くなり当社も良くなる。お互い、企業価値が上がりますのでWin-Winの関係です。M&Aはゴールではなくスタートなので、両社が長期的に信頼関係を築いていけるかを親身に考えてくれているなと感じています。
最終的にM&Aを決めた背景
決め手は、「誠実な人柄」、信頼関係を構築し共に成長できる企業と合意
M&;Aをする際に最終的な決め手となるのは、相手企業の社長の人柄です。グループ企業として共に成長していくためには、誠実な人柄であることが重要です。従業員の今後のことをしっかり考えている企業を譲り受けしたいですね。臨海パトロールの社長も誠実な若手社長です。
毎回、M&Aをする前に、コンサルタントに同席していただき、譲渡企業の社長と一緒に食事をして、お互いの距離感を縮めることが多いです。お互いの信頼関係を構築していくことが大切ですので。
M&A後の変化
グループのスケールメリットで業績向上。ゆくゆくは全国展開も
臨海パトロールとのM&Aから約1年になります。やはり、グループのスケールメリットがあります。当社の大阪支社は施設警備を提供していますので、臨海パトロールには建設会社の警備をメインで提供してもらうことにしました。ちょうど大阪万博が始まり大阪での警備員のニーズが増加したこともあり、グループ会社になることで臨海パトロールも新しい仕事の受注が増えて、かなり業績もアップしました。管理システムも当社のシステムを活用し、管理コストを削減できました。
臨海パトロールが抱えていた課題も解消できました。これまでは社長を含めて2、3人で24時間仕事を回していたので、社長一人が責任を背負い込んで、きつかったようです。当社も大阪に支社がありますので、大阪支社に電話を転送できるようにするなどバックアップし、社長一人の運営体制ではなくなり、経営も安定しました。最近、臨海パトロールの社長とお会いすると、肩の荷が降りたのかM&A前と比べて表情が明るくなっていました。関西には大阪支社以外にも奈良県にグループ会社がありますので、お互い相談したり交流したりできるようになったのも良かったのではないかと思います。
当社にとっても、警備のご依頼に対して以前よりサービスをご提供できるようになり、クライアントにもご満足いただけています。今後は全国展開を目指したいと思っています。日本全国の警備のニーズにお応えしていきたいです。そのためにも、良い出会いがあればM&Aも検討していきたいと考えています。
譲渡企業
- 企業名
- 臨海パトロール株式会社
- 所在地
- 大阪府高石市
- 事業内容
- 施設・交通警備
- 売上高
- 約4億円
- M&Aの検討理由
- 経営の安定化のため
譲受企業
- 企業名
- サンエス警備保障株式会社
- 所在地
- 千葉県千葉市
- 事業内容
- 交通誘導警備、施設警備、保安警備、列車見張、ビルメンテナンス
- 売上高
- 約340億円
- M&Aの検討理由
- 大阪エリアの強化のため